APS 26240 V1/V2 ウォッチ徹底解説
APS工場の26240モデルには、V2バージョンが登場しました。V2では「フリースプラング機構+テンプのウェイト付き新構造」を採用し、スイス製4401キャリバーにより近い仕様となっています。V1とV2は同時期に販売されています。
キャリバーの識別方法
キャリバーは外観で識別できます。レギュレーター仕様のバージョンはテンプブリッジ上に調整用小窓があり、テンプにはウェイトがありません。擬似フリースプラング仕様はレギュレーターがブリッジ下に隠れていますが、テンプにはウェイトがありません。フリースプラング機構搭載(V2)はレギュレーター構造を完全に廃止し、テンプにウェイトが付いており、スイス版と同一構造です。

安定性と既知の不具合
V1キャリバーは市場テストで安定性が良好です。停止や大幅な誤差の返修はほとんどありませんが、「針ズレ問題(計時針が未使用時にゼロ位置からずれる)」が一部で発生することがあります。V2は発売直後ですが、構造がスイス版に近く製造も丁寧なため、安定性は期待できます。
作動音の違い
APSキャリバーの自動巻ローター音はやや大きめです。新品状態では香箱が空のためローターが敏感に回転し音が目立ちますが、手動で巻き上げると音は小さくなります。スイス版もやや静かですが、完全無音ではありません。
ダイヤルカラーと外観の細部
APSはブラック、ホワイト、ブルー、バイカラー(ブラック×ゴールド)、ブラックセラミック、チャリティモデル(ダークブルー/スモークブルー)など複数カラーを展開しています。ブラック・ホワイトは色差が少なくグリッドの輝きも良好です。APSとスイス版の細部差としては、サブダイヤル縁の三角グリッド露出面積や、「AP」ロゴ周囲の隙間、小計時サークル金属縁の太さなどがあります。
代用ダイヤルによる改善
一部外観上の問題は代用ダイヤル交換で改善可能です。特にブラックゴールドモデルでは効果があります。代用ダイヤルでは金属リングが目立ちますが、グリッドの細部はスイス版と微差があります。
市場フィードバックと使用推奨
ブラック・ホワイトダイヤルモデルが最もおすすめです。外観がクラシックで汎用性が高く、色差も最小です。日常使用用としてAPSバージョンを選ぶユーザーも多く、真のスイス版を傷つけずに保護できます。
まとめ
APS 26240 V2は、スイス製4401キャリバーに近い構造で、安定性も期待できる最新バージョンです。見分けるポイントはテンプのウェイトの有無で、外観の細部やダイヤルカラーによっても判断できます。ブラック・ホワイトモデルは日常使いに最適で、代用ダイヤルを活用すれば外観の微細な差も調整可能です。初めてAPS 26240を購入する方も、既存ユーザーも参考になる情報が満載です。

